はなたまごの詩

 

ある晴れた日曜日、ハッピーバードさん、はなバードさん、グリーンバードさんの仲良し3匹組は街の八百屋さんへでかけました。
お母さんに「おいしいスイカを買ってきてね」と、おつかいを頼まれたからです。 3匹は八百屋さんへ行きました。「スイカはど〜こかなっ?」
「・・・・普段、食べているスイカは赤いけれど、八百屋さんにある赤い食べ物はトマトしかないな〜」。
はなバードさんは切っていないスイカを見たことがありませんでした。


これがスイカだよ!」、ハッピーバードさんが羽で指しながら教えてくれました。その先を見ると、緑色したボールしかありません。
切っていないスイカは緑色のサッカーボールにしか見えなかったのです…。
  「これはスイカじゃないよ。堅そうだし、赤くないよね?」と、はなバードさん。
「これがスイカだよ。中はジューシーで赤いよ」と、ハッピーバードさん。


2匹は口論になってしまい、グリーンバードさんは困ってしまいました。
その時です!コロコロ…、スイカが転がり棚から落ちて、ふたつに割れてしまったのです!!

スイカが割れた音を聞きつけて、お店の奥から八百屋のおじさんが怒って飛び出してきました!
ビックリして跳び上がった3匹は身体を寄せ合い、おどおどしながら「ごめんなさい!」とおじさんに謝りました。


すると、怒っていたおじさんの顔はみるみる笑顔になり、「悪いことをしたら、謝らないとね。割れたスイカは食べていいよ!」 3匹はスイカを食べました。
赤くて甘くてジューシーなスイカはとてもおいしく、3匹は笑顔になりました。
割れてしまったスイカを全部、食べました。満腹の3匹はおじさんにお礼を言って、八百屋さんを後にしました。

帰り道、はなバードさんとハッピーバードさんは「ごめんね」とお互いに謝り、仲直り。前よりもっと仲良しになりました。 西の空がオレンジ色に変わる頃、無事、お家に着きました。
「おかえり〜!スイカは買えたかな?」と、お母さん。
「ごめんなさ〜い」、3匹は声を合わせていいました。 おしまい。